(その1より)
次は仮設店舗を離れて、松川浦を目前に望む「みなと保育園」へ。園庭につけたトラックから保育士さんたちがテキパキと運んでくださいます。こちらでも500ml×24本×50箱を寄贈しました。
運び終えると「上がってください」とホールに招き入れられます。積み上げた水の前で園児の皆さんから「ありがとう」と書かれたゾウさんのメダルと、記念品をいただきました。思わぬ展開にちょっと驚きましたが、こどもたちの「ありがとうございましたっ!」の大きな声に、みなニッコリ。
最後にみんなで記念撮影。みなと保育園にはたくさんの園児(定員170人)がいるので水は給食で使ったり、家庭に配布したりして有効に使っていただけるそうです。
その後、震災当日に園児たちが避難した屋上(屋根の上)に園長先生に案内していただきました。保育園は少し高台にあるのですが、目の前の松川浦を水が激しく流れ、港の方から漁船や家がどんどん流れてくるのを見て怖くなり、お迎えが来た子を除く園児40人と職員30人、そして近隣の方60人が脚立をかけた屋上に上がったそうです。子どもたちは不思議と落ち着いていて、だれもパニックにはならなかったとのこと。
結局、津波は園庭までは上がってきませんでしたが、下に停めてあった職員の車は流され、園の施設にも被害が出ました。しかし幸いなことに、園児も職員も全員無事で、10日後には園を再開できたそうです。現在、園庭には線量計が設置されていますが、幸いにもここの線量はかなり低い(この日は0.087μSv/h)ということした。
おみやげに、震災関連のDVDと当日の様子などの写真や資料をいただきました。ありがとうございました。
続いて、保育園の向かいにあるNPO相馬はらがま朝市クラブの水産加工場駐車場にて、南相馬市のNPO「
フロンティア南相馬」のみなさんに来ていただいて、50箱を受け渡しました。
NPO相馬はらがま朝市クラブの加工場は保育園より海に近く、津波の被害を受けましたが、再建し、松前漬けなど海産加工品の生産を始め、現在4人の方の就労が生まれたそうです。現在、相馬の海では放射能汚染により海産物は採れないため(試験操業中)、各地の支援を受けて他県より素材を仕入れて加工しています。松前漬けなどの加工品は塚田地区仮設店舗の報徳庵でも購入できますが、
こちらのサイトなどでも購入可能ですので、ぜひみなさん、ご利用ください!
最後に残った飲料水約20箱は、NPO相馬はらがま朝市クラブさんにお預けして、活用していただきます。
その後、相馬原釜漁港を見てまわりましたが、タコやホッキ貝、高級魚がたくさん上がって賑わっていた漁港は人影もありません。
報徳庵に戻り、昼食(報徳庵のメニューは
こちら)。私は、「海の幸どんぶり(500円)」を食べ、おみやげに「ゆず胡椒イカ」を買いました。
午後は朝市クラブが行っている相馬市内の仮設住宅でのイベントを見学し、千葉への帰路につきました。
飲料水の配布の手配をすべてしていただいたNPO相馬はらがま朝市クラブの高橋理事長ほかみなさまににあらためてお礼申し上げます。
また、一日お付き合い下さった一條さん、ありがとうございました。
(菊地)
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