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新型コロナウイルスと食料支援状況 7/31

久しぶりの更新です。この間、緊急事態宣言が終了して以降、社会・経済活動の再開に伴い、「第2波」と呼ばれる感染の拡大が起こっています。フードバンクちばには、やはり住居確保給付金の申請や緊急小口資金貸付、総合支援資金貸付等の申請を行うために相談に来られて、着金までの間のつなぎとして食料支援を申請される方が多いようです。

 新型コロナの影響で、食料支援の申請をされた方(申請書から判断できる分)は、4月が85件、5月が79件、6月が64件、7月が61件と落ち着いてきています。これは、各相談支援機関の窓口で食料支援ができるよう、あらかじめ食品をお渡ししていることや、7月以降は特別定額給付金(10万円)の効果もあるのではないかと思います。

 2/26~7/31の307件の内訳を見てみます。

●男女比は、男性が143人(46.6%:5/22までは42.7%)女性が164人(53.4%:同57.3%)とこれまでの傾向通り女性の方が多いのですが、男性の割合がさらに増えてきました。男性の特徴は、単身者が多いことです。

 
●年代別にみると、40代(23.5%)が最も多いのは変わりませんが、第2位が20代(21.5%)と一気に増え、30代(21.2%)とほぼ同じ水準になっています。これは、後述する外国籍の方の支援が増えたことや、千葉大学の留学生支援を行ったことなどが影響しているようです。いずれにしても、20代~50代の働く世代が収入が無くなり困窮していることが分かります。



●ひとり親世帯の割合は、約21%となっています。コロナでは、仕事が無い上に、子どもが家にいて新しい仕事にも就けないという状況にあります。



●この間の変化で顕著なのは、外国籍の方のいる世帯への支援が増加していることです。外国籍の方への支援は、4月にはわずか6.6%だったのに、7/31までのトータルで約20%まで増加しています。これは、市役所や社会福祉協議会等での支援が、外国籍の方にまで広がっていることがあると思われます。あるいは、短期ビザや難民申請の関係で、就労も制度利用もできない方が、フードバンクにつながっている面もあると思います。

●その他、困窮している状況については、以下の通り(主なもの)。
  • 県外出身で、1年半前に上京し、ネットカフェや公園野宿で日雇い仕事をしてきた。コロナの件で仕事が無くなり、所持金2円となり相談。寮付きの仕事を紹介し、一昨日入寮。食事は出ないため、食べるものが無い。
  • 緊急小口資金(コロナ特例)申請。飲食店を経営しているが、コロナにより売り上げが減少。
  • 外国籍で難民申請中。3月までは本国からの支援を受けていたが、コロナの影響で支援が滞り、生活に困窮。
  • コロナの自粛要請のため、仕事が休業。家賃、税金、公共料金等の支払いも困難な状況。
  • 外国籍の夫婦。昨年秋ごろ夫婦とも仕事を辞めた。夫は体調不良で仕事に就けず、妻は求職活動をしているが、コロナの影響で仕事が見つからない。母国の親族からお金を借りて生活している。住居確保給付金を利用。
  • コロナにより失業し、収入は2ヶ月に1回1万円の障害者年金のみ。緊急小口資金の借り入れを申し込んでいるが、まだ決定が下りず、生活費が無い。
  • 本人と妻の2人世帯。3月まではパートや日雇い派遣仕事に就いていたが、コロナにより4、5月は派遣の仕事にも入れなくなり、家賃2ヶ月分滞納。公共料金や携帯代も滞納。所持金数千円。
  • 外国籍。子どもは中学2年生、小学5年生の2人。本人はホテル清掃の仕事に就いていたが、コロナの影響でホテルが休業状態となり、そのまま契約が切れてしまった。4、5月は休業手当が出たが、6月は収入無く、所持金の残りが4,000円弱。住居確保給付金申請。
  • 外国籍夫婦2人世帯。妻が3月にコロナの影響で退職。夫はパート仕事をしているが、現在ビザ更新中のため、仕事がわずかしか入れず、収入がほぼない。所持金4000円弱。住居確保給付金申請。
  • 3月ごろからコロナの影響で収入が途絶え、預貯金を切り崩しながら生活していたが、底をついてしまった。
  • 外国籍。難民申請中のため、生活保護の申請ができない。
  • 建築関係の仕事をしていたが、コロナの影響で仕事が無くなり、現在手持ち金数十円。数日前から何も食べていない状態。
  • 本人と2人の子の3人世帯。コロナの影響で子の通う保育園が3月より休園となり、仕事を休まざるを得なかった。仕事の更新が5月末だったが、更新されず離職となってしまった。住居確保給付金申請、貸付の案内をした。
  • 運転の仕事をしていたが、コロナの影響で5月に離職。緊急小口資金20万借入、特別定額給付金も使い切り、手持ち金、食料が無い状態。
  • 病院の寮で生活しているが、在留資格が更新できず、帰国しなければならない状況だが、コロナの影響で航空チケットを取れず、8月のチケットを取ることが出来た。金銭的に余裕ない。
  • ホテルの宴会の配下膳の仕事をしていたが、コロナの影響で仕事が無くなり、現在、住居確保給付金の申請中。
  • 新型コロナの影響で子どもの学校が休校になり、仕事に行くことが出来なくなった。学校は再開したが、職場から来なくていいと言われ、生活費が足りない。
  • 外国籍。本人、妻、5歳の子どもの3人世帯。本人は都内のカレーショップで働いていたが、コロナの影響で店が休業。今は再開したが、スタッフの人員制限により出勤できず。5月、6月の給料無し。住居確保給付金を申請。
  • 新型コロナの影響で収入減少。食べるものが無い。6/30に双子が生まれ、7/7に妻が退院予定。
  • タクシー運転手をしていたが、コロナの影響で収入が減少し、生活の維持が出来ないため、6月に離職した。現在家賃5~7月分、公共料金滞納中。7月より再就職を果たしたが、初回給与が翌月末。社協の緊急小口資金申請予定。
  • 年金と清掃のパート給与でやりくりしてきた。コロナでパート収入が減収し、3月から4か月間家賃滞納。退去を求められている。所持金9000円。
  • 本人、妻(障害手帳)、娘の3人世帯。本人は無職無年金。妻はパート就労。娘はペットホテル従業員として就労しているが、コロナの影響で妻は収入減、娘は4月から休業していた。7月に入り妻・娘の就労日数は増えてきたが、給料日までの生活が苦しい。
  • 派遣会社で仕事をしていたが、コロナの影響で4月に入り仕事が無くなる。緊急小口資金と市社協の特例貸付を利用。派遣会社は自己都合退職となっており、会社都合の退職で申し立て中のため、失業手当の認定受給が遅れる。総合支援資金も追加申請中。現在の手持ち金が5000円。
  • 本人の夫の年金5万円と運送業の収入で生活していたが、コロナで運送業の仕事が減り、生活が苦しい。
  • パティシエとして働いていたが、コロナの影響で解雇。新たに採用されたところも、取り消しとなり、派遣で生活費を稼いでいるが、仕事が無く食べ物が買えない。住居確保給付金、緊急小口資金を申請する予定。

この活動は、赤い羽根 新型コロナ感染下の福祉活動応援全国キャンペーン フードバンク活動等応援助成事業 の助成を受けて行いました。ご寄付いただいたみなさま、ありがとうございました。
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